2024年度
獣医学部へ行こう
「入試のポイント」 Vol.3
juuigaku.net事務局です。獣医学部入試に関わる様々な情報をご提供致します。資料につきましては、メディクールよりご提供頂いています。
前回は、私立大学獣医学部入試についてお話しました。今回は、国公立大学獣医学部について下記の通りまとめました。
1)国公立大学獣医学部のレベル
国公立大学獣医学部をレベル別に分類すると
①Aゾーン 北海道大、東京大
②Bゾーン 東京農工大、大阪公立大、山口大
③Cゾーン 帯広畜産大、岩手大、岐阜大、鳥取大、宮崎大、鹿児島大
の3つのグループに分類できます。前期試験の共通テストボーダーでAゾーンは84~87%、Bゾーンは77~80%、Cゾーンでも73~75%程度です。2023年度入試は共通テストが難しく、ボーダーラインは若干下がった状況です。
各大学の前期試験・後期試験ともに共通テストの比率が2次試験よりも高い大学が多く、文字通り共通テストの出来具合が合否を左右する入試となっています。また、全体に占める共通テストの英語の配点は様々なので、英語の出来次第で出願大学が変わる場合も多くなります。各予備校の模試データの中には、実際の入試に比べ難関のボーダーラインが低くなっている場合もありますが、実際の出願は、共通テストの自己採点後になりますので、ボーダーラインが極端に低くなることは期待しないほうがよいでしょう。尚、岩手大、東京大、岐阜大、大阪公立大と鳥取大は後期試験を行っていません。
2)2次試験の科目について
国公立大学獣医学部の入試は意外に多様です。負担の大きい数Ⅲ、理科の2科目を学習するかどうかを含めて、慎重に考える必要があります。
① 2次試験で数Ⅲの必要な大学⇒北海道大(前期)、東京大、東京農工大(前期)、大阪公立大
② 2次試験で理科2科目必要な大学⇒北海道大(前期・後期)、帯広畜産大(前期、選択問題により
理科1科目受験も可)、東京大、東京農工大(前期)、大阪公立大
③ 2次試験で学科試験を科さない大学⇒帯広畜産大(後期、小論文+面接)、山口大(後期、面接)、鹿児島大(後期、面接)
2024年度入試に向けて
「動物」に関する職業の中でも獣医師の社会的評価は高く、獣医学部の定員は国公立・私立合わせて17大学で約1,100人程度しかないので、高い倍率での競争に変わりはありません。国公立最難関・難関(東京大、北海道大、東京農工大、大阪公立大)は、〝動物のお医者さん〟ではなく、研究者を目指す志向が強く、私立志望者とはレベルが異なります。他の国公立大は科目の負担は異なりますが、私立大学と大きな学力差はありません。その点が医学部、歯学部、薬学部との大きな違いとも言えます。医学部同様、高いレベルでの競争となりますので、逆転が起こりにくく、共通テストでの高得点が必須条件です。得点によっては、私立大への対策に力を注ぐことも重要です。私立獣医学部との併願を考えている方は、共通テスト(1/13~1/14)と私立獣医学部入試(1/下~2/上)が近年同様に近接しているので、計画性をもって臨みましょう。
次回に続く・・・